プロローグ前

4/20
前へ
/121ページ
次へ
「や、やっと着いた・・・」 歩くこと五時間、俺はようやくギルドのある町へと着いた。 なぜだ、普通に歩けば五時間なんてありえないんだが。 そう考えてあれからの道中を思い返してみるが。 待ち伏せをしていた盗賊に襲われたり。(←これは痺れさせて縄で捕獲 『ワイルドボア』って言う猪に襲われたり。(←犬っころと同じように眠らせて 『ラッキーバーニィ』っていう巨大兎とカバンを掛けた追掛けっこをしたり・・・。 うん。 苦労しかなかったわ。 とまぁ、そろそろそんなことを考えている暇はないだろう。 なぜならここで俺の心は限界だからだ。 そう。 溢れんばかりの人の視線だ。 ・・・耐え切れん。うぷっ。 なんでかと言えば、黒ローブを着てる俺が悪いんだが・・・。 人見知りのヘタレコミュ障にそんな視線は耐えきれんからだ。 じゃあ、脱げよって言った奴。 ギルドの中に入れば周りのイケメン比が七割越えの中。 フツメンの俺が素顔を晒せるとでも?俺は無理だ。 しかも、残りの三割の内の大半が何か教えてやろうか? フツメンに見える イ ケ メ ン だよ。 つまりギルドの皆さんの殆どはイケメンばかりなんですね、わかり・・・たくねぇよっ!!! 最後の残り?フツメンだよ?俺よりも上だがな!つまり俺、最下層。 何この嫌がらせ。神様は俺が嫌いなんですね。これはわかります。 後ローブ脱ぐのメンドイ。
/121ページ

最初のコメントを投稿しよう!

26人が本棚に入れています
本棚に追加