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とまぁ、奇異の視線に晒されて吐きそうになってきた俺が町の入口でポツンと立っていると。
「・・・我が友よ?貴様はここで何をボケッとしているのだ?」
「世の中の不条理について死ねとか思ってた」
「物騒すぎるぞ、友よ」
そんなやり取りをして来たのは白を基調としたサーコートを着た鎧姿の男。
名前をセブン・グラウニスと言い、こいつを一言で表せば。
熱血バカである。
だけど実力は確かで、背中に背負っている身の丈以上のグレートソードを使って強引に押し切る攻め方をする。
え?顔?フツメン擬きだよ?死ねば良いのに。
なぁ?茶髪で碧眼の角刈りな中の上がぁぁぁぁあああっ!!!
「しかし・・・その、明らかに犯罪者だという格好は何とかならんのか?」
「これは俺のアイデンティティ。直すとでも?」
「それで通報されたのだから改めろよ。しかもさっき」
「あ、それでお前が来たのか」
ここで分かると思うが、こいつはここの自警団で団長をやっている。もちろん、それもギルドの組織の一つだ。
「はぁ・・・黒ローブに赤い一つ目が特徴的な白い仮面。どう考えても怪しすぎるぞ?」
「しゃーねーなー」
そういって仮面を取って素顔が・・・。
「何故に赤い目?が二つしか見えん」
見える訳がない。この黒ローブの能力で素顔を晒すのを防げるからな。
「ハッ。素顔を晒すわけねぇだろうがっ!この微イケメンがぁぁぁぁぁあああああっ!!!あっ、ちょっとまって。俺に剣先を向けないで」
嘲笑してやったら、セブンに無言で剣を突き付けられました。はぁ最近の子は我慢が足りないなぁ。
でも、そんなこと言いながら俺の足はガクブルだぜ。・・・怖いわぁー。
「・・・もう良い。貴様の小物っぷりに免じて許してやる」
「ちょっとばかり酷くない?」
ホントにお前、俺の友人か?
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