始まり

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「やっと終わったー」 両手を上に突き上げ、取りあえず伸びをする。 伸びて伸びて伸びて………気づけば、イナバウアーにも負けないくらい仰け反っていた。 自分でもビックリ、意外と俺の体柔らかいな。 外の景色を見て見ると、空はキレイなオレンジ色に染まり、都会だと言うのにすごく静かだ。 長瀬家は街の外れにあるので、何というかゴミゴミしていない。 このキレイな景色を見ていると、自分が歓迎されているように感じる。 なんて、考えていると腹の虫がグゥ~と音を立てて空気をぶち壊した。 「空気読んでくれよ」 己の腹に一喝。 夕食の準備でも手伝うか。 料理はあまり得意ではないけど、出来ることはあるだろう。 夕食に少し…いや、けっこう期待しながら軽快に階段を降りて行く。
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