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俺たち文芸部は設立されて間もない部活だ。現在は5人で活動している。と言ってもこれといった活動をしているわけではなく、それぞれがいろんなことをして自由に過ごしている。
そもそも俺、新田佑介が文芸部に入ることになったきっかけは語ることでもないが、ただ単に、無理やり弱みを作られて強制的に文芸部に入部させられた。そんな理由からだ。
俺がいつものように文芸部の部室に来ると他のメンバーが既に来ていた。
「遅い!一体何してたの!」
「いや・・・掃除ありましたし・・・」
「掃除はサボるもの!ちなみに私も常にサボってる」
「えぇ~・・・」
文芸部部長の阿賀多つかさ。二年生でこの文芸部を作った張本人だ。性格は・・・一言で言ってしまえば大雑把だろう。部長はとにかくちまちまとしたものが嫌いだ。この前俺が1000ピースのジグソーパズルに挑んでいた時、残り10ピースで完成というところで部長がやってきて「こんなんちまちまやってられるかーーー!」と言って卓袱台返しされた。さらに、家庭科の実習で裁縫の居残りをしていた時のことだ。エプロンを作っていたのだが、そこに部長がやってきて
「こんなんちまちま作ってんじゃねぇよ!こういうのはこうやって・・・こうで・・・こうだ!」
見事に雑巾にされた。とまぁこれぐらいに部長の性格によるエピソードはたくさんあるのだ。
「大体今の世の中はちまちましたものがありすぎるんだよ!」
「いや・・・今の時代そういうのが主流かと・・・」
「だ・ま・れ!」
「すみませんでした」
「まぁまぁつかさ、佑介君をいじめるのもそれくらいにしておきなさい」
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