フラフラとその1

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走る走る走る。 ただひたすら走る。 貰った能力が、この世界でどれだけ通じるのかわからない以上。あのドラゴンをどうにか出来るのか判断出来ない。 だから逃げる。 取り敢えずわかっていることは、身体能力は格段に上がっていること。 地面を蹴りだした瞬間に舞い上がる砂ぼこりが半端じゃない。 ドラゴンもドラゴンで、たぶんトップスピードで空を駆け抜けている。 空を飛んでいる以上、俺を見失う事はまずないだろう… さぁ、どうするか? 迎え撃つ場合、方法をどうするか 幸い魔法の知識はあるし、使い方も大体わかる。 たが、慣れてない。 瞬時にこの魔法あの魔法…とは使えないだろう。 経験が全くない。 肉弾戦なら、能力で知識と経験がある 自信があるわけではないが、確実に殺り合える力はある。 これは多分、貰った能力。 武術の知識と経験から言えることで…。 ドラゴンとでも渡り合えるが、止めを刺すほどの威力はない。 そうなると早期決着が望ましい。 さて、決戦の場に丁度いいところまで来てしまったし、腹を括るか。 草原の真ん中辺りで止まり、振り替える。 そこには丁度ドラゴンが着陸しようと体制を起こした所だった。 羽ばたくたびに襲いかかる強風をもろともせず、その時を待つ。 「さぁて…頂上決戦と洒落込もうじゃないかっ!!」 セリフにたいした意味はないが、なんか言わなければ逃げ出してしまいそうだった。 これが最後の戦闘でもなければ、頂上決戦でもない。 ただ言わなきゃやってられない。言葉を発する事で自分を鼓舞して何が悪い。 ドラゴンに意味が通じたのかはわからないが、律儀に返答を返すしてくれた… 大気を揺るがす程の雄叫びで………… 。
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