兄の婚約者

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「僕の妻となる女性は美月コーポレーションの社長の一人娘、美月舞さんです。」 (まっまじかよ。さっき中庭で知り合った女かよ……やっぱ富豪界は狭いな。) 俺はそんな事を考えながら、兄さんがいるステージへと上がっていく舞をただ呆然と見つめていた。 彼女の事を気になりかけていたのもあってなのか、少し残念な気持ちだが、俺をいつまでも可愛がってくれ、父親の代わりでもあった影ながら尊敬していた兄さんの…と思えば嬉しくもなった。 俺はそんな複雑な心境の中、兄さん達の結婚発表を温かく見守った。
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