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私が通っているのは、夢見ヶ丘学園。
でも、今の概要書は学校でもらったものじゃない。
話の流れからもうわかってるかもしれないけど、いわゆるスパイのジュニア版を育成するとこに私はいっている。
そこで、渡されたもの。
そしてその施設は………
地下深~くにある。
入り方は極秘だから言えないけど、どっかの古い本屋の裏口にエレベーターがあって、そこのボタンをとある順番で押すと施設に止まってくれる。
私たちは、学校が終わるとその施設にいく。でも、親に怪しまれないように、いられる時間はせいぜい二十分ぐらいにしろ、と、先生に言われている。
…………そうそう、先生は、合わせて百人くらいいるはずだ。平日は訓練なんてほとんどできないけど、休日は大体の生徒が施設に来ている。
そして、訓練をうける。
私とナミは、第三訓練生だ。
ケントはもともと第一訓練生だったらしい。
この順番は、入学試験みたいなもので決まる。
スカウトされると、まず最初に試験を受けて、その結果で第七訓練生から第四訓練生までのどこに入れるかが決まる。そして、訓練を重ねたり、現場で活躍したりするごとに訓練生ランクが上がる。
ただし、将来有望なら、スカウト直後に第一訓練生になることがある。
ケントがその例だ。でも、ケントがスカウトされたのは小4の時だというから、それよりもずっと幼くして今回の鈴村未佳って子は入学する。
……というか、私たちの判断によって、それが変わるかもしれないのだけれど。
だから、今回のミッションは失敗できない。
しかもその上、失敗したらランクを下げられるかもしれないのだ。
と、そんなことを考えているうちに目的の駅の一つ前に着いた。
その時。カバンの中で携帯のバイブがなっているのがわかった。
『友達だろう』などと軽く考えてケータイを取り出すんじゃなかった。
……ナミとケントも同時に取り出したのだ。
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