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雨の日はみんな気持ちが落ち込んだりするって言うけど、私は雨の日って大好き。
だって、傘を忘れたら大好きな人との相合い傘だって夢じゃないでしょ?
「うわ、さっきまでは降ってなかったのに…」
私の願いが届いたのか空からはたくさんの水。みんなげんなりしてても私の心は晴天。雨って素晴らしいっ!
「あの、」
「あーっ!先輩傘忘れたんですかぁ?一緒に入って帰りましょうよぉ!」
覚悟を決めて話しかけた瞬間、私の横から聞こえる甘ったるい声。
「まじか!さんきゅー!今度なんかお礼してやるよ」
「えっ!じゃあ先輩、私とデートしてくださいよぉ!」
「はは!俺はお前みたいな子供には興味ねーの!」
「えぇー!」
なんかもう色々終わったかも。
先輩が格好いい事はわかってたけど、実際女の子に言い寄られてる所は見たことなかった。だからちょっと余裕ぶってたかも。
それに、
「年下は、だめかぁ…」
呟いて歩き出した私の頬に伝う雨粒。
ちゃんと、傘さしてるのになぁ…
あめあめ、ふれふれ。
(あの人への気持ちを流して下さい)
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