彼のいた場所

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無事に辿り着いた寮の部屋で、結局僕は転入生に捕まり役員たちに散々な目に遭わされた。 けど、あの日から僕は彼らから逃れられるあの附属棟にほぼ毎日のように逃げ込んでいる。 朝、転入生たちより早く起きて絡まれて遅刻しないようにするために 昼、落ち着いてご飯を食べるために そして放課後、行きたくもない生徒会室に行かないですむようにするために。 一週間、二週間が経ち、僕を逃がしてくれた彼と会うことは未だないけれどそれでも殴られた怪我を癒やす事ができた。 そして、今日。 9月の26日、水曜日。 僕は何時ものように放課後の附属棟内に足を踏み入れた。 すると部屋の奥、白い胸辺りまでしかない石膏像の並んだ棚の側に彼が立っていたのだ。
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