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その瞬間、ドキリと、心臓が跳ねあがった。
なんて綺麗な笑みで笑うのだろう、この人は。
寂しげで切なさそうで、暗い、無表情に近い顔でいつもいるのに
僕は彼のその笑顔を見て感じた事のない感情を覚え、そして自分の顔や体に熱を覚えて俯いてしまった。
『……？』
僕が突然俯いてしまったからか、彼から不思議そうな視線が向けられているのを感じた。
けど……今、顔を上げられるわけがない。
だって、きっとすごく情けない顔をしているに違いない。
『……ぃ…じょ、ぶ？』
「……、はい。だいじょうぶ、です…！」
うううう！そんな心配そうな顔と声……
本当、ごめんなさい!!
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