覇龍VS飛将軍

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――――――――――――――― 司会「では次に三回戦目、覇焉対夏候惇!……開始!!!」 司会者の合図と共に、龍は自身の前に立つ黒髪の武人を睥睨する。 夏侯惇―――曹魏が大剣と謳われるほどの武人。 ―――その力、見せてもらおう。 龍は内心でそう思いながら顔に小さく笑みを浮かべ、自身の名を名乗る。 龍「我が名は覇絶影!推して参る!!」 夏候惇「私の名は曹魏が大剣・夏候元譲【ゲンジョウ】!覇焉とやら、いざ尋常に勝負だ!!!」 夏侯惇は龍の名乗りに答えると、自身の得物である幅広の刀【七星餓狼】を上段に構え、龍へと肉薄する。 夏侯惇「やあぁぁぁーっ!!!」 ヒュン!!!ヒュン!!!ヒュン!!! 龍へと接近した夏侯惇は、気合いの入った声と共に七星餓狼を振い、鋭く力強い斬撃を繰り出していく。 しかし龍は、その俊敏な身のこなしで、夏侯惇の斬撃の悉くを紙一重でかわしていく。 夏候惇「…くっ!?お前、避けてばかりとは卑怯だぞ!!」 龍「……では、要望に応えるとしよう」 ガキィィィン!!! 攻撃を避けてばかりいる龍に対して痺れを切らした夏侯惇の一振りを、自身の得物を交差させるように構えて受け止める。 ―――――――――――――――
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