第零章

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「さっき来たとこよ」 「そうか。まぁ座れよ」 隣の席に座るように促し、セナは黙って従った。 「それより、セナ。今日呼び出したのは一体どーゆー用件なんだ?」 そう、今日俺はセナにこの店に来るように言われてここに来たのだ。 滅多にセナの方から俺を呼び出す事がないので、たぶん今日はかなり大事な用件なのだろうと勘ぐっている。 「ああ、それね。」 セナは宙で指を振ってメニューウィンドウを出現させる。 そしてなにやら操作を始めた。 即座に、俺の視界に半透明のシステムメッセージが出現する。 内容は、パーティー参加申請を受託するかどうかと表示されていた。 「地下迷宮の最奥に伝説武器(レジェンダリーウェポン)であるエクスカリバーが発見されたらしいんだけど、一緒に取りに行かない?」 「マジ!?行く行くっ」 「じゃあ決まりね。パーティーに入って」 「おう。けどさ……エクスカリバーは誰が貰うんだ?この場合。セナも伝説武器は欲しいだろ?」 「あんたにあげる」 ものすごいあっさりした答えが返ってきた。 「いいのか?」 「うん、その代わりと言ってはなんだけど、私も欲しい武器があるから今度それを取るの手伝ってくれない? それまた攻略難易度の高いとこで私一人じゃ無理なの」 そーゆーことなら 「全然いいよ。オッケー、エクスカリバー取った後、手伝うよ」 そう言って俺は目の前に表示されているパーティー申請をYESと押してセナのパーティーに加入した。
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