第1章

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ハジマリの終わり3 ミッソー中佐がイラクでの極秘任務を終え、アルカイダのメンバーを追って日本へ帰国した日、偶然かつての恋人だったミサと再会した。 ミッソー中佐はバリ島行きの命令を受けていたが、ミサがアルカイダに拉致されたことにより、ミサ奪還のため日本に留まることになった。 ミッソー中佐が日本にいる間に、バリ島ではナイトクラブや商店街で、アルカイダによる爆弾テロが多発し、たくさんの日本人が犠牲になっていた。 この事態を重く見た防衛省テロ特命課は、エース隊員のミッソー中佐に、バリ島行きを命令した。 そのためミッソー中佐は友人のイリュージョニスト押田天光女史に頼み、龍神池の龍に飲み込まれるというイリュージョンをミサやユキに見せて、ミッソー中佐は死亡したと思わせ、極秘に日本を出国したのだった。 ハジマリの終わり4 純子が差し出したパンフレットは、とある宗教団体の広報のようなものだった。 「今すぐ結婚する気がないって聞いて正直ほっとしたわ。ミサは色々と貴重な経験をしたんだから、それをバネにして幸せを掴むチャンスなのよ!」 その団体に入団するとどんなに素晴らしい未来が待っているかということを純子は目を輝かせながら語った。 「ごめんね、気持ちは嬉しいんだけど私もともと信仰心もないし、今は他にやりたい事もあるから」 一度断った後も純子は何度もミサを誘い、ミサもそんな純子に疎ましさを感じ始めた頃だった。 待ち合わせの時間を過ぎても現れず、何度か電話を入れてみたが純子が応答することはなく、その日を境にぱたりと姿を消してしまったのだ。 byジャニス 8562bd97-3695-4a7f-84a5-36548e5b429f
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