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えー。
皆さん、こんにちは。
黒崎龍輝ちゃんです。
母に言われ、この龍桜学園に入学して一年が経ち高校二年生になりました。
今現在、私いや俺は屋上にいます。
「……暇だ。」
俺は空を見上げながら呟いた。
「龍輝ぃ~。お前いつになったら総受けになんだよ~。」
この俺の隣でふざけたことをほざいている馬鹿は、安達琉生。
いわゆる腐男子と言うやつでムカつくくらいのイケメンだ。
「そんなものになるつもりはないし、むしろ生徒会なんかに関わりたく無いわ。」
「お前、俺に萌えを提供しろよ!!可愛いがられてこいよ!ニャンニャンしてこいよーーーーーー!!!!!」
こいつは俺が総受け、つまりは俺を使って想像しているみたいだ。
まあ、こうはっきり言われればかなりムカつくことで、
「いだだだだだだだだだだだだ!!!」
そのおめでたい脳みそが詰まった頭を握りぶしたくなる訳で、かなりの力を込める。
「いだい!龍輝!痛いって!!」
「……離して欲しいならなんか言うことあんじゃねぇのかよ、琉生君?」
ここぞとばかりに黒い笑みで笑いかけてやる。
「すいませんでしたぁぁぁぁぁぁああああ!!!」
凄い勢いで土下座したよこの人。
しかも器用な事に頭を掴まれながら。
まあ、一応謝ってはくれたんで離してやる。
「つか、それさえ隠せばお前かなりもてんじゃね?」
ふと、前から疑問に思っていた事を聞いてみる。
「俺はノンケなのっ!女の子が好きなのよっ!!」
「気色悪い話し方すんな。」
何で女口調になってんだよ。
「ひどいわ!!龍輝ちゃん!お母さんはそんな子に育てた覚えは無いわ!!」
「………………………。」
スタスタスタスタスタスタスタ。
ガチャッ! バタン
つき合いきれなかったので屋上を無言で出る。
「ちょっと!待ってください、龍輝くん!!!」
そのあとを必死の顔で追いかけてくる馬鹿。
この馬鹿と連んで過ごすのが俺の今の日常です。
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