141人が本棚に入れています
本棚に追加
/38ページ
「これあげるから。」
その「Mr.のど飴」はさっきののど飴の残りを全部私の手の平にのせた。
私はまたびっくりしてぼうっと相手の顔を見つめていた。
「あ…ありがとうございます。…ゴホッ…」
「Mr.のど飴」は無理に話そうとするなと言うように手で制した。それからのど飴を私の手に握らせ軽く頷くと、またドアの方に向き直り離れていった。
すぐに電車は駅に着いてドアが開き、乗客は一斉に駅になだれ出た。私もまだぼうっとした頭で「Mr.のど飴」の姿を目で追っていた。
のど飴のPrinceを…
最初のコメントを投稿しよう!