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俺は何も変わらないまま、決まってしまった道を真っ直ぐと進むだけの人生なのかもしれない。
そんな中でも、漫画やアニメに手を出したのはささやかな反抗だったのかもしれない。
それでも、それを誰かが知っている訳ではないし、結局、自分からは何にも変わろうしていない。
だからこそ、誰かが何かを変えてくれる事を待ち望んでいたのかもしれない。
少なくても、この瞬間までは…
「………成程、これが二次元を極めた者が至るとされる現実透写か…」
俺の目の前には、恐竜的な何かが居た。
確かプテラノドンとかいうヤツだ。
骨しか見たことが無いけど、実際、肉が付いたらこんな感じなのだろうと…
ふむ、羽ばたく音も風も俺の五感で感じ取る事ができた。
「取り敢えず……逃げるか!?」
人気のない道を化け物から逃げる為に駆ける。
「ってか!おかしいだろぉぉ!!」
何だよこれ、リアル過ぎるって!!
何で日本の町がジ〇ラシ〇クパーク化してんだよ!!
何かやべえよ!!
テンパり過ぎて判断力を失った俺は化け物に背を向けひたすら逃げていた。
空を飛ぶ化け物から人間の足で逃げられる筈も無く、行き止まりの道まで追い詰められた。
「こ、こっち来んな!!生ごみならっそっちだ!」
烏じゃあるまいし、生ごみなんて食うはずもない。
そんな事も分からなくなってしまう程、混乱していた。
化け物はついに襲いかかり、俺を押し倒し足で地面に押さえつけた。
倒された衝撃で、俺の視界はブラックアウトした。
これは現実なのだろうか…
そんな事も分からず俺は死ぬ…
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