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高校二年生になって迎える、初めての春。
ユウヅキショウタ シノノメ
俺、夕月 翔太の通う東雲高校への通学路は桜が満開に咲き乱れ、暖かい風が桜を流していく。
「おはよう、翔太」
「おはよう、葉月」
桜の木の下で待ち合わせをしていた幼な
ミナクモ ハヅキ
じみ、水雲 葉月と挨拶を交わした。
いつもと変わらない日常。
いや、二年前のあの日から…俺は大きな存在を失って、変わってしまったのかもしれない。
そういえば、あの日の朝もこんな感じに桜が咲いていた。
ヒナ
妹が……陽菜がここに居ないことを除けば。
―――二年前
「翔太~、いい加減起きないと遅刻するわよ~」
母さんののんびりと間延びした声に対し、翔太は慌ただしく中学校の制服に着替えていた。
そして、着替えを終えると鞄を持ち朝食を食べるため、階段を降りた。
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