春の訪れ。

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「あっ、今日もいる! あの1年生っ!」 アヤの指差す方向には、背が高くて、…ちょっと顔は見えないけど、かっこよさそうな男子が立っている。 周りを見ると、他にもサッカー部を見に来てる女子はいて、みんなその1年くんを見てるみたい。 「ねー、実咲。 ちょっとお願いがあるんだけど…」 「うん、何?」 「一緒に、マネージャーやんない?」 「……え?」 いきなり何を言い出すかと思えば、マネージャー? サッカー部の? いや、無理無理。 男子の汗とか、苦手な方だし…。 「ねっ? お願い!!」 必死に頼んでくるアヤに、あたしは何も言えない。 「実咲はアヤの恋、応援してくれるんだよね?」 「う、うん…」 あぁ、負けた。 こうなるともう、アヤのペース。
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