第4章 『昇 龍』

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『強い海風の影響で右の路地側には火が届きにくいはずです。 ロープを手に入れられなかったんで、カーテンをかたく編んでロープにします。あなたも手伝って』 パリスは素早くカーテンを切り裂き、しっかりと結んで三つ編みにしながらそう言った。 『え、ええ』 喬は戸惑いながらも切り裂いたカーテンを素早く結んで編んでいった。 『よし、これだけあれば足りるでしょう』 パリスは作ったロープをしっかりと持ち、 『さっ、こっちです』 と喬の手を取った。
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