第1章 『青天の霹靂』

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「……そうね、そうだったわね。あなたと私は本当によく似てるわ。 だからこそ結婚する気になんてなれないの」 そう言って鋭い目を見せた桐華に、忍はクスクス笑った。 「美しい君に睨まれるとゾクゾクするよ」 懲りない忍に、桐華は呆れたように肩をすぼめた。 「それより一度桐華、君に聞きたかったんだ。 昔君は樹利と同棲していただろう?普段の樹利ってどういう感じなんだい?」 興味深そうに身を乗り出した忍に、 「普段の樹利って……別にあのままよ」 と桐華は紅茶を口に運んだ。
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