幼馴染み

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「あぁ……」 今俺の目の前で座り込み、呻きのような嘆きのような、どっちともつかない声を上げ、項垂れているのが、俺の幼馴染み。名前は、あやか。性別は女。 ラノベ的に言えば、ヒロイン。 俺的に言えば、腐れ縁。 端的に言ってしまえば、幼馴染み。 俺は現在、あやかの家にいる。 ……否、家と言うのは、語弊があるな。 家と言うより、部屋と表現した方が、正しいのかもしれない。 あやかは、古ぼけたアパートに、部屋を借りているのだ。 故に、俺が今居るのは女の子の部屋だ。 現在俺達は、大学入学を控えた、春休み真っ只中の十八歳。 生憎と、読者が期待する様なR指定の関係は、一度もない。 だから、あやかの部屋に居ても、何も問題ないわけだ。 たまに飯食いに行ったり、風呂借りたり、布団借りたりしてるだけだ。 朝起きたら、あやかと同じ布団に入っていた事もあるが、健全そのものと言える関係だ。
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