37人が本棚に入れています
本棚に追加
「―――お前は嘘つきだな」
不意に、体が熱く感じた。
「――自分の身を挺して友人を庇った訳だが」
急に。 何故、 熱く
「お前のその行為は労力に見合ったのか?」
叫んでる。チルノ、ちゃんが… こっちに向けて――――泣きながら
「お前の偽善は〝良い奴″なのかも知れないが私からしてみれば――」
嗚呼、違う。チルノちゃんは叫んでいない。 ただ、泣いているだけだ―――――この叫び声は
「―――〝悪い奴″にしか見えないね」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ぁっ!!!」
――私の、声だ
掴まれた肩から燃え上がる炎は彼女を焼き殺さんと燃え続ける。
その炎はまるで、彼女――藤原妹紅の狂気を体現したかのような炎だった。
最初のコメントを投稿しよう!