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突如、発せられた声と同時に空を切り裂く音が彼女――藤原妹紅に近付く。
一瞬で見切り藤原妹紅は大妖精の肩から手を離し、〝ソレ″を回避した。
的を失い通過した〝ソレ″は近くの木に刺さり、カラカラッ…と陽気な音を出している―――――風車。
『痛がっているでしょうに』
「…………」
彼女は突然現れた謎の人物を目視する。
―――灰色。
一言で表せと問われたらそう答えるしかないだろう。
そして、狐。 いや、正確には狐のお面を被った者だった。
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