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働くと言っても手伝いをする程度との事。
私、人を――妖怪を雇う程の財を持ち合わせてないのですがねー、とボヤいてみたのですがお金は要らないとの事、昨日の助けてくれた礼、つまり恩返しだそうです。
嗚呼、こんな時代によくもまあ此れ程にまで純粋に育った良き娘だろうと思いつつ、こんな時代を恨みました、私、割と全力で。
私の中で起こる葛藤、行き着く先はどんな場所へ……
「あの、お掃除終わりました!」
おや、考え事をしている内にちゃっかり頼んでいた掃除を終わらせましたか。
何だかんだ言ってちゃっかり使ってます、私。
「次は何をすればいいのでしょうか、ノラーリさん」
――チョット待チナサイ、
「人を赤い高級車みたいに間違えるんじゃありません。私は野良利です」
「…失礼、噛みました」
「いいえ、ワザとですね」
「噛みまみた!」
「ワザとではない!?」
「カチコミだ!」
「赤いのは車ではなく私の身体だったのですかっ!?」
――閑話休題
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