【一休目】 一日

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『なあ聞いたか? 少し前に現れた外来人のこと』 『あぁ知ってるぜ。なんでも相当奇人らしいな』 『アレは普通じゃないわよ。この前なんか妖怪同士の争いを前に眉一つ動かさず茶を飲んでたらしいじゃない』マダアワテルヨウナジカンジャネーッテ 『俺はあまりにも終わらないから互いを説教したって聞いたぞ』ソノゲンソウヲブチコワス!ッテ 『…どちらにせよ関わるのはよした方がいいな』 『…だな。おっ、噂をすれば』 『噂には聞いてたけど実際に見るのは初めてだわ。眼鏡を掛けた白髪のボサボサ髪……噂通りね』ミエルヒト? 『服装もあまり見ないモノだな、えらく地味だが…』 『…ホントに人なのかしら。博麗の巫女さんは害はないって言ってたけど』 『とにかく様子でも見よう、まずはそっからだ』 「いやぁ今日も良い天気だ、いや、ホント」 「あの雨雲なんて今にも降りそう。さっきまでの晴れが嘘のようだ」 「しかしたまに町に来てみれば何かと注目を浴び……何かしでかしたかな」 「私は茶葉だけ買えればそれでいい。いやしかしホント良い天気だ」 私の名前は野良利倉利(ノラリクラリ)。 良い名前でしょう? 気に入ってるんですよ、これでも。 これから君たちには色々とお世話になる様な気がする。その時が来てからでは遅いので今の内に言っておきましょう。 その時や、また、宜しゅうございます… あぁ、降ってきましたよ。ホント今日は良い天気だ。
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