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「――では今日はこの辺で」
「はい、また明日」
「次はちゃんとお菓子を用意しなさいよー!」
夕刻、やっとの思いで妖精達を帰らせる事に成功した私は溜め息、腰を降ろす。
1日2回の茶と茶菓子の提供。
この条件で契約する事になりました、彼女らと。
ヤラレタ、嵌められました。
何が助けて貰った礼だこのスットコドッコイ、まあ氷妖精が悪いのですが。
あの小娘、次会ったらこの野良利、容赦せん。
さて、私もそろそろ店を閉じなければなりませんねぇ―――おや、その前に誰か来たようで...
『旦那ぁーいるかー』
「そんな大きな声を出さなくとも聞こえてますよ
藤原妹紅さん」
いやはや、そろそろ来る頃かと思いましたが丁度でしたね、向かう手間が省けましたよ。
……説明が必要でしょうか。
実は私、休憩所の経営の傍ら『仲裁屋』なるモノをやっておりまして……まあ喧嘩を止めるだけなんですがね。
依頼主からお金を貰い争い事を収める。まさに、『中立』の立場です。
依頼主は言わずとも……わかりますね?
「いやー旦那から朝手紙が届いた時には驚いたけどさ――でアイツら、いる?」
「生憎、先程帰ってしまいまして……」
首を横に振り答える、藤原さんは、そっかぁーと呟き残念そうに俯く。……帰したのは私ですけどね。
「流石にちょっとやり過ぎたからさ……謝ろうかと思ったんだけどな」
「私からも言っておきますよ、今回の件はまあ…どっちもどっちですから」
じゃあ宜しく頼むよ、と言われ承りました、と返事。
ホント、彼女が話の分かる人で助かりました。
さて、辺りも暗くなってきましたね……私も早く店を閉めましょう。
では、皆様、また明日――。
今回の依頼:過剰な過保護
依頼主:上白沢慧音さん
対象者:藤原妹紅さん
今日も幻想郷は平和です...
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