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「一緒にいる子は一年の橘茉莉ちゃんだね」
「え!?なんでアタシの名前知ってんの!?」
「シッ!見ちゃいけません!」
「僕の目(アイ)は君のような美しい存在を見逃さないんだよ」
「イケメンや!」
「で、何の用だ榊」
この学校一のイケメンであろう榊健一郎。
例のごとく脈絡の無い登場である。
まぁ決して俺も榊に劣っているわけじゃないけどな。ははは……ふぅ。
「特に用などない。たまたま貴様がここにいただけの事」
「あっそう。じゃあな」
「まぁ待て真柴」
シカトしてやろうと思ったが、それを制止する榊。
「なんだよ?」
「勘違いされては厄介なので言っておこう」
相変わらず鬱陶しいサラサラの前髪を掻き上げ、榊スマイルを茉莉に向けて放つ。
俺と話をしているのにどうして茉莉にそのカッコつけた笑顔を向けるのか意味が分からない。
「イケメンや!」
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