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     「あぁ…なんで私…」      入ったことのない相談室にいけるのは嬉しい気持ちもあるが      それよりか,会ったことのない人物にあう緊張が混ざりあって喉が乾いてくる。      相談室が窓越しに見えるとその周りで先生達が慌てた様子でいる      どうしたんだろうと立ち止まって考えているとぐっと後ろに引かれ、被服室に入り口を塞がれた。      その衝撃で紙束を落としてしまい,自由になった手で塞いでいる誰かの手を掴んで引きはがそうとするがびくともせず,      まず人物を確認するために見上げてみると          「騒ぐんじゃねーぞ」      それは,まさにいま考えていた問題児だった      一目で朝婆という問題児だとわかった。      顔つきはいいのに目つきが悪。      着崩した制服      黒髪の少し癖のある髪型      口調。            「おい、聞いてんのか」      うんうんと首たてに振りぱっと離された手と同時に開放された口元からため息漏らして           「…なんでこんなとこに…」      聞いてみるが返事はなく,静かな教室に雨音が響き渡り      沈黙が続いた後,            「…逃げた」       と一声      「逃げた…?」       へたり込んで傾げる私に目線合わせるように座り           「暇だったから逃げてきた」     「お前,俺に用あったんだろ,行かせたら俺を捜しにくる奴が増えるから拉致した」            意外と話してくれる相手をみながら、納得して            「…それで,どうするの?これから」            「考えてない…」       背伸びしだした相手を見てため息はいて       「まぁ、見つかってもお前と怒られればいーし。…」      ぐっと近づき顔をまじまじと見る相手から後ずさりして                      「な…なに」                    「べっつに…」              ふいっと逸らして、立ち上がり       「そろそろいくか」            と、言えば警戒しながらも扉をあけ      編集中…  
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