1章

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無意識に軽い物だと思い込んでいた為、片手ではキツくなり両手で持ち上げることにした、手に力を入れて一気に引き上げた、なんとそれはカレーまみれの超ビックサイズの青いキノコだった 龍一は激しく動揺した、この世の中にこんなデカイキノコがあるのかと・・恐ろしくなり我を忘れてそのキノコを床に叩きつけた、床に転がったキノコを踏みつけようとした時、有ることに気がつく 『なんだこいつ。目や口、牙まであるじゃないか・・気持ち悪い青いキノコだ・・あ・・』 龍一の脳裏に有ることが浮かんだ、゛青いキノコ゛とくやんが今朝言っていた言葉だ、特徴は男子の夢にでてくる青いキノコで牙がある、龍一は床に転がったキノコと特徴を照らし合わせてみた 『青いキノコ、牙・・・まさかこいつが?だとするとこれは夢?』 龍一はまだこれが夢だと信じれなくて自分の頬を左手で思いっきり殴ってみた 『・・・痛・・・くない』 頬にはなんの衝撃もなく、痛みもない、これが夢だと泣く泣く認めざる終えなかった、が、しかし龍一は諦められず寸胴を横目で見た、するとみるみるうちに薄くなって消えてしまった どうやら夢だと自覚してしまうと夢の中の創造物は消えてしまうらしい、それを裏ずけるように目の前の景色に無数の亀裂が入って、硝子が砕け散るように..音もなく静かに崩れ去った 『本当に夢・・・だったのか?匂いも、感触も本物とかわらなかったのに』 まだ信じられない、唖然としている龍一の目の前には見渡す限りの漆黒の闇だけが広がっている、全てが闇に包まれて上も下もわからない、自分の手足さえも感覚がないように思えた、まるで魂だけがそこに取り残されてしまったように錯覚する、次々に起こる不思議な現象に言葉がでない、そして一つ肝心な事を忘れていた (なにが起きている・・?ん・・・なんだあれは・・・?) ただ立ちすくむコとしかできない龍一に一筋の光りが見えた、厳粛に言えば゙光りが見えるだ、闇の中にぼんやりと、でもしっかりとした淡い小さな光りが遥か遠くに見えたのだ (もしかしたら出口かもしれない!) この得たいの知れない場所から早く抜け出したい一心で龍一はその光りに導かれるようにゆっくりと闇の中を進んでいく、しかし一向に光りに近づけない、進んでいるのかもわからない、まだ光りは遥か遠くだ龍一は疲れてその場に立ち止まる
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