1章

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そんないつもの冗談で楽しく会話をしていると、とくやんが妙にそわそわしてきるのに気がついた 『どうかしたのか?』 『実は最近、学校で噂になっている、あれが夢に出て来たのさ・・』 『噂?』 龍一は噂話に興味がなかった為、とくやんが言っている話がわからなかった、とくやんが、説明しようと息を深く吸い込んだ瞬間、教室のドアが勢いよく開かれる 担任の前田が息を切らせながら部屋に入ってきた、そして教壇の前に立つと持っていた書類を勢いよく教壇に落とした、バンッという音が教室内に響いてまだ話をしていたクラスメイトも黙り自分の席に戻っていった、とくやんはなにか言いたげだったが渋々自分の席に座る、とくやんの席は俺の前の席だ 前田は全員が席に着いたのを確認するように部屋全体を見渡した、そして前田の目がある一点で止まった、それはもちろん、俺の席 『羽山、後で職員室に来なさい』 とくやんは前を向いて必死に笑いをこらえているようだった、だが堪えきれず少し笑い声がでてしまい、前田に怒られていた、それをみて俺は心の中で爆笑した そして、1時限目が終わり、休み時間になると、とくやんは椅子に座ったまま、後ろに振り向いてきた 『んで、さっきの続きだけどさ、あれが出たんだよ・・・』 『だから、あれってなんだよ?』 とくやんはじれったそうに、舌打ちすると、深く息を吸い込んだ 『最近、西南高校の二年生の男子の夢にキノコの化け物がでてくるという噂を知らないのか・・・?』 『はい?キノコの化け物?』 俺は信じられないというように、とくやんを見つめた、しかし、とくやんは本気で怯えているようだった 『ああ・・・その化け物は青いキノコで軸の部分にでかい口があって鋭い歯も生えいたのさ・・』 『青いキノコ?とくやん・・・・・疲れてるんじゃないか?』
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