第七章

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「……わかったわ。ありがとう」 ヨロズヤさんが複雑な表情でうなずく。 私が引き受けたことに安心したような……後悔しているような、そんな複雑な様子だった。 「さ、それじゃあ、すぐに対応しましょう」 でもすぐにそんな複雑な顔を引っ込め、仕事のときの冷たいほどに真剣な顔になる。 スタッフに何か耳打ちをして部屋から出すと、自分もすぐに出ていった。 去り際 「みんな、とりあえずこの場で待機。四織以外は今日はステージなし。四織には対応方法が決まり次第すぐに指示を出します」 と私達を見回し、小さく微笑んだ。 その笑顔に、メンバーみんなため息をつく。 それは同じような長さのため息だったけど、そこに込められた想いは全く違うように感じた。
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