第七章

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「……少し」 ヨロズヤさんは絞り出すような声で言った。 「………少し、対応を変更します」 ひどく迷っているような様子だった。 「四織」 ヨロズヤさんと私の目がしっかりと合う。 「……あなたから、説明をできる?」 「え……」 またざわめきが起きる。 さっきよりもざわめきだ。 みんなヨロズヤさんが何を言っているかわからない…といった様子。 私も咄嗟には理解できなかった。 だけど、ヨロズヤさんの目は真剣そのもの。 その瞳を見つめるうち、私はだんだん自分のすべきことが見えてきた気がした。 「説……明、ですか?」 「そう。別にさっき起こったことを詳細に話せと言うんじゃないわ。ただ、あなたは……大丈夫だと、心配しないでほしいと。 あなた自身の言葉で、ファンのみんなに説明してほしい。 ……できる?」 真剣な目、重い口振り。瞳の奥に隠していてもちらつく動揺。 ヨロズヤさんですら、迷っていることがわかる。 もし私が少しでも不安そうにすれば、ヨロズヤさんは今のこの提案を取り下げるだろう。 だから、私は笑った。 「はい!もちろんです。うち、みんなにちゃんと話してきます!」 だって私はアイドルなのだから。
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