氷の花

3/5
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/5ページ
寒いのは苦手だ。それに本の続きを読みたい。 「わかった。少し待ってろ」 気持ちとは裏腹に、寝間着代わりのスエットを脱ぎ、着替え、コートを羽織る。 向かう先は近所の公園。ガキの頃よく二人で遊んだ場所。ベンチに座り、俺は珈琲、彼女は紅茶。近くの自販機で買った。 互いに星を見るのは好きだ。生憎俺は星座は知らない。彼女はその辺り俺と違って詳しい。 あれはそれ、これはあれなどと指差しレクチャーしてくれる。
/5ページ

最初のコメントを投稿しよう!