プロローグ

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ここはワシントン郊外。 決して小さくない、というか、かなり大きなお屋敷の一室。 俺は音楽プレイヤーで音楽を聞いている。 遠い日本で作られた曲。 もう10年以上前の物だという。 これをコピーしてくれた友人は、かなり興奮してたっけ。 「これは最高の曲だ!日本のアイドルは最高だっ!」 その時は、「何て大袈裟な」と思った。 テレビ等でアメリカや日本のアイドルの歌を聞くことがあったが、気に止める事はなかった。 その曲も、大して変わりは無いだろうと思った。 でも、帰って聞いてみたら。 レベルが違う。そう思った。 今まで聞いたアイドルの歌とは、何かが違うと感じた。 それ以来、俺は事ある毎にこの曲を聞いた。 嬉しい時、悲しい時。 そんな曲の歌い手に興味を持つのは、当然の事だろう。 これをくれた友人は、何も知らなかった。彼も知人からもらい受けたという。 歌詞を頼りにネットで調べ、苦労してわかったのはグループ名だけ。 何故かそのグループ名をネットで調べても、何も調べられない。 俺は日本に行きたいと強く願った。
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