最愛の貴方に花束を

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大好きな皆へ。 あれから、随分時間が経ってしまったけど、変わらない安らぎを過ごしていますか? 僕は、待ってはくれない時間と世界に着いて行くのに一杯いっぱいですが、充実した毎日を送っています。 辛い時、笑えなくなる時、思い出すのはいつだって皆さんです。 皆が与えてくれた沢山の思い出が、僕にとっての一番の支えです。 きっとそれは、これからも変わらないでしょう。 アサギさん。 ルナ。 ツキ。 ありがとう。 僕に、こんな優しい記憶を残してくれて。 ・・・そして。 最愛の貴方へ。 僕、この前成人したんだよ。 身長も伸びてちょっとは大人びたと思う。 今見たらきっと、吃驚するんじゃないかな。 貴方が眠る海の底は、明るく照らされているのかな。 あの花畑は、変わらずに輝いてくれているのかな。 ちゃんと眠れているかな。 痛い所はないかな。 不安にさせていないかな。 もう、心配かけていないかな。 ・・・そうなれていたら、嬉しいな。 ねぇ、シオンくん。 貴方の優しさがね、全部の思い出がね。 堪らなく愛しくなる時があるんだよ。 そしたら、とても耐えられないくらい、会いたくなるんだよ。 ごめんね。 心配掛けちゃうかな。でも、いつだってハッキリ思うんだ。 貴方以上に、好きになれる人が居ないって。 やっぱり僕、シオンくんのこと大好きだよ、会いたくなって来るんだよ。 ・・・だから。 ・・・だから、待ってて。 生きて、たくさん生きて、納得するまで生きるから。 その後、絶対会いに行くから。 きっと、沢山待たせちゃうけど、絶対会いに行くから。 それまで、ゆっくり休んでてね。 もし、会えたら。 その時、・・・その時は、また・・・。 僕を、いつも通り迎えてね。
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