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僕の初恋は中学1年の秋、この町に引っ越してきて初めて仲良くなった女の子。
彼女は町でも評判のいい子で明るくて優しかった。
それに比べ僕は恥ずかしがり屋な癖に弱虫だ。
男として情けない。
転校してきたばかりの頃、興味津々だったクラスメイトたちも1、2週間過ぎる頃には近寄ってこなくなった。
独りぼっちになってしまったわけだ。
そんなある日、独り寂しく教室でお弁当をつまんでいると彼女が話しかけてきてくれた。
“東雲 加古(シノノメ カコ)”
それが彼女の名前だった。
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