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「俺の名はファロウ
かつてはロスパニアにて兵士団長を務めていたがとある任務で部隊が壊滅したためクビになり今はここで用心棒として働いている
さて果敢な勇者よ手合わせ願おうか?」
ファロウはゆっくりと立ち上がり片手で大剣を抜いて構える
絶体絶命とはまさにこのことか
元ニートVS元兵士ってなによ?
いやまてよ?
一つだけないこともないがうまくいくか?
えーいここまできたらあたって砕けろだ!
「ふふふ…ふははははは!」
俺は顔を片手で押さえながら高らかに笑い声を上げる
「なにがおかしい」
ファロウは急の出来事にも顔色一つ変えることなく質問をしてくる
だがその質問はあきらかに注意が散漫している証拠だ
顔には出さなくても少しは動揺してくれているらしいな
「なにって貴様は馬鹿なのか?
勝負だなんてもうする意味もないだろうに
もうすでに私の勝ちだ」
俺は嘲笑うかのように言ってみせる
「なぜ勝ちなのか?
答えてみろガキ!」
口調からももはやわかるが今の奴は冷静な判断ができる状態ではないだろう
「なぜ…か
なぜなら私の攻撃はもうとっくに終わっている
例えば…だ
空から大量の矢が一斉に貴様目掛けて降ってきたとすると貴様はそれを避けきることができるのか?」
「ま、まさか!?」
「そのまさかさ!」
ファロウだけでなくその場にいた全ての人間が空を見た
…ただ一人俺を除いて
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