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麗奈はきっと、クラスでの信頼が強いんだなっと思った
それに対比するかのように、安藤君の隣には誰一人立ってはいなかった
俊「ちぃ!!」
大きく舌打ちをして、安藤君は教室を出て行った
私はただ、安藤君がみんなに何をしたのかも知らないので
黙って立っていた
麗「夕紀、もうあいつと関わっちゃだめだよ…」
女1「そうよ、あいつに捕まったらまた……」
この一言で、みんなは下を向き黙ってしまった
夕「ねぇ、みんなと安藤君に何があったの?」
私の問いに麗奈はゆっくり口を開いて言った
麗「夕紀の席、実は元から空いてたんじゃなくて
前に転校しちゃった友達が座ってたんだ」
夕「えっ、そうだったの?」
すると、みんなの目に少しずつだが
涙が出てきていることに私は気づいた
私は聞くのを辞めようとしたが、今のクラスの状況を知るには
聞くしかなかった
夕「教えてくれるかな…
何があったのか……」
麗奈はゆっくり頷いて、近くのイスに座った
麗「転校しちゃった子は、私の親友でね
誰にでも優しくて、すごい元気いっぱいでこのクラスのムードメーカーみたいな存在だったの
その子の名前は…
……桜井 香里奈」
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