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夕「………」
私は何も言えなかった
安藤君の言う通りにすれば、翔は助かる
でも翔がいなくなる
そんなのどっちも耐えられない
黙っている私に安藤君は続けた
俊「明日、ここに大森 優香、幸田 明日香が来るらしい…
その時に俺と待ち合わせをしている夕紀ちゃんを偶然を装って会わせる……
俺たちがすでに付き合っている設定にしてなぁ(笑)」
夕「そ、そんなの「できないなら!!」
私の弱々しい声を遮って安藤君が続けた
俊「二宮君が襲われるだけだ……」
夕「…………」
私は全身の力が抜け、その場に座り込んでしまった
それと同時に雨がちょっとずつ降り始めた
俊「分かっていると思うが、これは提案ではない、命令だ!」
そう言い私に1枚の紙を握られた
俊「これは俺の番号だ
今日の夜、今後どうするか決まったら連絡しろ…
連絡がなかったときは二宮君を襲う
……じゃあ、気をつけて帰れよ、夕紀」
そう言い安藤君は傘を広げ、どこかへ去ってしまった
私は去った後もその場でずっと座っていた
これは雨なのか、涙なのか自分でも分からないくらい泣いた
夕(翔、私どうしたらいいの………)
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