~2つの大喧嘩~

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その一言で、今まで止まらなかった拓の攻撃が止まり 拓は屋上の入口を見ていた そこには幸田も立って、こっちを見ていた 明「拓也、何してるの?なんで静君とケンカしてるの?」 拓「………」 明「返事くらいしてよ、拓也!!!」 俺は幸田が今までこんなに大声を出したのを見たことがなかった それもそのはず、いつも仲のいい俺たちが 今ケンカをしているのだから…… 拓「………ろす ……………殺す」 拓は小さな声で何度も呟きながら、幸田たちの所へ行った 静(ま、まずい!!) 俺は拓を止めようとしたが 拓から受けたダメージが予想よりも多く、立つことが出来なかった 静「お、お前ら逃げろ!!今の拓に近づくな!!!」 俺は一生懸命声を出しながら、頑張って立とうとしていた 拓はゆっくり麻由たちの所に近づく 麻由と大森は俺の指示通り、逃げようとしていたが幸田だけは逃げるどころか 拓に近づいていった 優「あ、明日香!早く逃げなきゃ……」 麻「明日香!!」 2人の発言に幸田は振り向いて言った 明「今の拓也を見捨ててなんていけないよ…… だって私は拓也の「……ろす」 気がつくと拓は幸田の目の前まで来ていた 幸田が振り向くよりも早く拓は幸田を押し倒した 明「キャァ!!」 倒れる幸田の所へ麻由が駆け寄る 麻「拓君!どうしちゃったの? 自分の彼女に手を出すなんて彼氏失格だよ!!」 強気で言う麻由を拓は睨みつけ、幸田同様押し倒した それを見た俺は心の中の何かが切れた 静「あ、あのやろぉ……」
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