~病院生活~

8/62
前へ
/637ページ
次へ
いつもよりも真剣に謝る翔の言葉を聞いて、演技だとは言えなくなってしまった 優「そ、それより腕痛くないの?大丈夫?」 何とか話を変えようと、私は翔に尋ねた 翔はゆっくり私から離れて言った 翔「まぁ、痛いけど状況が状況だったし 俺は大丈夫だよ(笑)」 嘘つき… 今『大丈夫』って言ったとき、一瞬左見てたよ 私のことになると、自分のことなんて二の次なんだから…… 優(でも、そんな優しいところに私は……) なんて考えているときに、ふと翔の方を見ると 翔は口を開けてこっちを見ていた 優「………へぇ?」 翔「へぇ……じゃねぇよ!食べさせてくれるんだろ!?」 優「ああ、ごめん、ごめん(笑)」 私たちは、入院してるなんて思えないほど笑いながら話していた 医者の話では、2週間後にリハビリを始めて 早くて1ヶ月後には退院するとのことらしい その話を聞いた翔は『2週間で退院まで行く』とはりきっていた そんな中、あの言葉を言う前に 翔にもう1つ重要な話があった 優「翔、ちょっと真剣な話していい?」 私がそう言うと、翔は真面目な顔をして言った 翔「いいよ、なに?」 優「……拓君のことなの………」
/637ページ

最初のコメントを投稿しよう!

419人が本棚に入れています
本棚に追加