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夕「ふぅ~……」
私は320号室、『二宮 翔』と書かれている部屋の前に立っていた
夕(緊張する~(汗)
でも、優香ちゃんに頼まれたし……)
と、単純に『翔に会いたい』という気持ちを隠し、言い訳を自分に言い聞かせて
部屋をノックした
翔「……はい」
少し遅れて翔の声が聞こえてきたので、私は深呼吸をして病室に入った
夕「しつれいしま~す…」
翔「ゆ、夕紀!!なんでここに……」
私は予想していたよりも、翔のケガがひどかったことに驚いたが
それと同時に少し妙なことに気づいた
優香ちゃんの話では、翔は『2週間は安静に、それからリハビリを開始して
1ヶ月後に退院』という流れを聞いていたので
当然ベッドの上にいると思っていた
にもかかわらず、翔の布団から足がはみ出ていたりとかなり雑
翔は男子なのに、まだ高校1年だからなのか寝相はいい方
前に翔に抱かれながら寝たときだって、翔は少しも動かず起きるまでしっかり抱いてくれていた
なのにすごい雑に布団が敷かれている……
夕(もしや……)
私はあることを思い、翔に聞いてみた
夕「翔、まさか自分1人で起き上がって歩いたりしてたんじゃないよね?」
私が不思議そうに翔に聞くと
翔「はぁ?全身痛いのに、動くわけないだろ」
と少し強く言った
もちろん、左を見ながら
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