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煙草を落とした。
ポケットには、空のシガレットケース。
すれ違い様に、無人清掃機は地面に落ちた僕の煙草を吸い取った。
「ツいてない…」
「ナニがツいてないって?」
「わッ、羽城警部!」
そういって、羽城警部は僕の胸にあるレシーバーを取り上げた。アルコールを呑んでいたのか、ツンとした匂いがした。
「えー、こちら羽城、羽城。迷子の新人君を捕まえた、どうぞー」
「迷子じゃないです!」
羽城警部は、関西警察ナインスマイル支部刑事部・組織犯罪対策部の警部職に就いている。
そして僕は警部補。
つまり僕の直属の上司である。
通称、"飲んだくれ"。
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