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「オイ、遺体の上で吐くなよ」
「大丈夫です…。飲み込みました…うえっ」
遺体から目を逸らした先には、先客が吐いたであろう吐瀉物が散らかっていたので、自分の反応は正常だと再確認し、少し安心した。
ただ、これ以上、この残虐性極まる遺体は見たくない。ひとまず僕は羽城警部とともに退散することにした。
「頭部、両腕、両脚、損壊…いや、この場合は"損失"のほうがしっくりくるな、うん」
ははは、と羽城警部は笑いながらコーヒーを手にとる。
なぜそんなにも警部は平気なんですか、もしかしてあなたが犯人ではないのか、と叫びたくなる程だった。
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