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リビングに通してもらって若い女の子がおばさんの隣でキッチンに立ってるのを見て目の前が真っ暗になった。
は、え?
「あらー、はるちゃんいらっしゃい。」
おばさんの上機嫌な声が右から左へ流れて行く。
それでも口からはちゃんと返事が出る。
「・・・・・こんにちわ。」
「母さん、コレ、はるひにもらった。」
「わー、夕子さんの肉じゃがね。まぁありがとう。コレおいしいのよ。ミチルちゃん。」
そう言っておばさんは隣に立つ女の人に話しかける。
「あ、はるひ。こいつ、ミチル。俺の女なんだ。今度結婚する。ミチル、こいつ前言ってたヤツ。」
「はじめまして、えっと、はるひちゃん?ミチルっていうの。これからよろしくね。」
そう言ってカノジョ、ミチルさんはかわいい笑顔であたしの前に来てあたしの両手を掴むとぎゅっと握った。
ぞっとした。
小首を傾げて笑顔を向けるその仕草もかわいいし
あたしが鏡の前で2時間格闘して気合いを入れたメークより完璧でかわいいカノジョの顔
ふわふわのピンクのワンピースも似合ってる。
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