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「それでは中間テストの結果を配るぞ」 小暮先生は続けた。 「今回も赤点の者はいなかった、そして――」 何人かの生徒の安堵の息。小暮先生は一置きしてから、 「このクラスに学年全体の成績順位の三位に収まった生徒がいる」 そう発表した。 「大羽陽、君が三位だ」 クラスの視線が集中した。 「はい」 僕は勢いよく立ち上がる。僕の名前は大羽陽(おおばねよう)、青南高校に通う二年の男子、それが僕だ。 「では、来なさい」 僕は答案を受け取りにいく、小暮先生は僕のクラスの担任である、年は四十を過ぎていて髪に白髪が混ざり、ちょっと目が鋭く迫力のある顔立ちをしているが、僕達生徒をよく理解してくれるいい先生で僕も尊敬している。
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