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僕はボールを蹴り返す、
「あっ」
三木原は蹴り損ねボールは僕の頭上を越して飛んでいく。そしてガシャンと音を立ててガラスが割れた。教室は一階だ、下に破片が落ちるという事態にはならかった。
「ちょっと三木原、言わんこっちゃない」「しまった――」
三木原はしゅんとうなだれる。
「三木原、一緒に謝りに行こう」
三木原に僕はそう告げた。
「悪りぃ陽、ボール蹴ったのオレなのに」「いいよ」
一緒にふざけていたのは事実だもんね。僕達は職員室に行って小暮先生に事情を話して謝った。小暮先生は怒らなかった、注意はしたが、
「素直に謝りに来て、反省してるなら怒る必要はなかろう」
そう言ってニッと笑った。やっぱり小暮先生はいい先生だ。その後僕達はガラスの破片を片付ける事を命じられ、次の授業に遅れて参加した。
僕はこんな調子で学園生活を送っている。成績も良くスポーツができて教師の信頼も厚く女子にも人気がある、と言う事になっている。
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