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だけど違うんだ僕は―― 誰にも言えない秘密を抱えていた。これがバレたら僕が学校で作り上げたイメージが一瞬で崩壊するだろう。 学校から帰宅し、僕は部屋の扉を開く。棚には美少女のフィギュアがびっしり、どれも胸が大きく露出が高い。テレビの前には混線したゲーム機、その横にはギャルゲーと美少女アニメのDVDが山積み。机の上のPCには人には見せられない画像がたくさん記録されている。僕はテレビに予約していた美少女アニメマジカルナナを再生した。 しばし、至福の時―― 番組が終了し、マジカルナナの余韻を味わった。この部屋に友達を入れたことはない、いつも親がダメだとやんわり断っている。誰にも言えない秘密、そう僕はオタクなのである。
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