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「すねかじって、ニートですかじニートって略。てへっ」
わざわざ必要のない説明が入る……イラつきと照れが少々。全く意味が分からない。
「解釈じゃなくだなあ・・・、まあいいいよ。それより案内しなくていいのか?」
後ろから殺気を感じる・・・・気配がする。アルバイトをした経験者なら誰でもわかる、店長。
「あっ、ご案内しますねすかじニート様・・・・・尊様」
「おいっ!また、何言っている?それに最後何言った・・・?」
もう一度聞きたくても…、後ろに振り向いているため確認出来ない。
「知らないですよーだ。空耳じゃないかな?」
先に行ってしまう。案内する人を置いてどこに行く。
たくっと呟きながらも追いかける。
「注文したんだからしてくれないとな?」
「えっ!?俺って変態?って言ったの?」
「ってどこをどうやったら聞き間違いする?」
今は、注文した物を理央が運んできて来ている。
「仕方ないね・・・・ご主人様は」
顔を赤くして今にもやかんが湧きそうにくらい赤い。
「仕方ないだろう、ここのメニューはこういうのしかないのだから。毎回やっているんだから恥ずかしくないだろ?」
---まったく、鈍感って嫌だね。--と心で呟いた。
「ふーっ、ふーっ・・・はい、あーん」
オムライスをスプーンで取り、暑いのを冷ましてあーんしてあげている。
「私、いいいっしょう懸命頑張ったんだよ!どうかな・・・お兄ちゃん」
顔を真っ赤にしながらもちゃんとこなすことが出来た。いわゆるメイド喫茶にはある物。
「うん、美味しいよ!理央」
嬉しそうに微笑む。--そこが卑怯だよ、って言えないね---
。はあ、ため息つく。
「どうした?理央」
「ううん、何でもないよ」
「じゃあ、またな!」
「来ないでよ!かすじニートっ!・・・・ありがとう、毎日来てくれて」
「ごめん、最後何て・・・言った?」
「いたっ!・・・俺何かしたか?」
思いっきりお膳で叩かれる。 全く理不尽だ。
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