1. 殺人鬼はその身の終わりをただ歌う

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「………ぇ?」 スラム街の、更に暗い路地裏に《其れ》は居た。 月も照らさぬ暗闇に、小さなナイフが煌めいて。 崩れた屍、赤く赤く染め上げられたドレス。 無感情な瞳。 「…ユーリシア?」 僕の言葉に殺人鬼は振り向いて。 「エリオット…」 泣きそうな表情で、震える声で呟いた。 「…どうしよう、私」 その夜、僕は、殺人鬼に、出会った。
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